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2012年11月6日火曜日

ソフトシンセと録音素材の音響的な違い





 DAW上でソフトシンセのサウンドと、オーディオ・インターフェースでマイク録音されたサウンドの音響的な違いについて考えてみました。PrinceのI wanna be your loverをカバーしたcorinne bailey raeのサウンドが、リファレンスです。




 原曲はこちらです。(Youtube)


I Wanna Be Your Lover - Prince (1979)

カバーのアレンジが良いですよね。

 まず、デジタル素材の特徴ですが、DAW上のソフトシンセは、ヴィンテージ・プロセッシングがない場合は、大抵、”強い”サウンドに悩みます。ソフトシンセのサウンドは、音の立ち上がりの速さ、サウンドの周波数特性、均一なダイナミクスによって、”強い”サウンドになりがちです。ある程度、ソフトウェア上で修正は出来ますが、こういったサウンドは、Comp,EQ,Reverbを使うなり、一度、アナログ機材に通すなりすれば、音の質感が、アナログテイストになり、ボーカルやギター、ギターベースなど他セクションとも、マッチングしてくると思います。

 空間の違いの違いで言えば、録音ベースのサウンドは、マイクと音源の距離(ルーム感も出せる)があるのに対して、DAWソフトシンセは、オシレータでそのまま立ち上がってくるので、常にデッドなサウンド。周波数特性について言えば、録音ベースは、音源+録音環境の影響があるのに対して、ソフトシンセは、広範囲にわたって欠損のないサウンド、ダイナミクスについて言えば、録音は、音源の強弱+Effects(Compなど)によるが、DAWシンセは、MIDIなどのデータによる管理で、常にパワフル、というような違いがあります。

 少し考えただけでもこれだけ差があるので、ダイナミクスを確保して、音像を確保したいなら、マイク録音の質感やアナログの質感を出していくことが重要になってきます。ダイナミクスをコンプレッションすることで、音圧を稼ぐタイプの音楽を指向するなら、ソフトシンセサウンドに合わせていったほうが、良いのですが、やはりアナログ音源の素材を活かしていきたいならば、ソフトシンセのサウンドをアナログテイストにしたいですよね。


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