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2012年4月25日水曜日

録音後のトラックのRMSとPEAKについての考察

録音後のトラックのRMSとPEAKについての考察

前稿に続き、ダイナミクスに関連した内容です。

録音後のトラックの処理としては、順序があるにせよ次のような内容になる。

・音量調整、つまり、各セクションでの音量のバラつきを直す。
1.RMSベースで、音量を揃える。→AudioSuite[GAIN]などを使う。
2.リミッター等で、PEAKを揃える。
3.波形編集等で、PEAKを削る。(部分的に、Normalizeを利用するのもあり。-2〜-3dBほど)
4.ミックスを見据えて、-20db程度にRMSを設定。(これは一例であるが。)上記Gainを利用。
これらの作業は、トラック自体のダイナミクスの高低差を保持するのか、しないのかを選択することとも言える。Vocalであれば、サビとサビ前に音量的な差があってしかるべきだが、揃えたあとで、フェーダー調整ということもできる。一方、コーラス等で音量的な変化を必要としないものであれば、同一トラックで、上記1の作業をしてしまったあとで、Peakを削れば良い。


・サウンド的な清書、つまり、ノイズ関連の処理を指す。

1.無演奏部分のノイズカット。ストリップサイレンスを使用(注意事項としては音源をカットするdBまでスレッショルドをあげないこと)。

2.ノイズリダクションで、ノイズを削除。DNRも有効。
3.クリップノイズを削除。BF ClipRemoval等々。

ある程度、録音時に処置したい課題である。(録音時のリミッターについてはまた別の機会に。)ノイズリダクションは出来れば使いたくないが、あまりにも劣悪な環境での録音で、ハムノイズや環境音的なホワイトノイズを削る際には有効である。


リズム、ハーモーニーの修正は、この作業後になる。

カントリーロックなどのトラック参考値。(ミックス作業用)
Part/RMS/Peak
Vocal/-21.4/-0.6 -b
BackingVocal/-23.3/-2.6 -b
E.GuitarBacking/-18.9/-8.6  -a
A.Guitar/-24.5/-4.7 -c
Bass/-21.4/-0.7 -c
Kick/22.5/-1.8  -a
Snare/-29.9/-4.2 -c
OH/-24.7/-2.4 -c
Crash/-29.6/-0.8  -c

※波形
a.一定値でリミット (リミット跡が見える)
b.ある程度バラつきあり
c.リミットあるが自然な形(コンプ処理)

アタックが強いトラック(Kick, E.Guitar)については、PEAKコントロールがされていて、波形もカットされているのが分かる(a)。一方、かっちりとしたPEAKカットはのあとは見られないが、PEAKコントロールされているものとしては、A.Guitar、Bassなど(c)。ばらつきが見られるのは、Vocal(b)。

これらを見れば、各トラックの波形編集の最終型が思い浮かぶだろう。


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